ローカル線の旅

日立電鉄

日立電鉄が3月で廃線になるとのことで、その現況を確認してきました。

日立電鉄は鮎川〜大甕〜常陸太田を結ぶローカル線です。観光のポイントも無いようですが、現地の人たちの足となって長年がんばってきた路線でございます。
乗車したのは初めてですが、今日は3月も末とあって電鉄消失を惜しむ人達が沢山乗車しておりました。ホームで一般の方々が子供たちと電鉄をバックに写真を撮る姿、走り行く電鉄に手を振る人々。電車が混んでいたのに何か物悲しかったです。
この電車はワンマン運転ですが、最近は乗客が多いため車掌代わりの警備員を配属してました。彼らが「今日みたいに人が多ければ廃線にはならなかったのに・・」とつぶやいていたのが聞こえて、ちょっと考えさせられました。

今の日本は車社会です。それが経済の振興に役立ち、生活の向上に役立ったのは間違いないでしょう。でも、何が生活の向上なのか?と考えてしまうとそれが揺るいでしまうのではないでしょうか。
遠くへ行くために、買い物するために自動車を。なんで?移動の手段は他にもあるのに。電車もそうですし、バスも自転車も歩くのもできる。その選択の基準はなんなんだ?と考えると、「自分の自由にできるから」の一点のみではないでしょうか。
自動車で自分の好きなときに好きな場所へ好きな人と自分の空間ごと移動できる。それが車の選択をする理由ではないのかな、と考えながら日立電鉄に乗ってました。
環境問題や金銭の面で気にはなるものの、自分の我を大事にしたい。それだけか?自分が楽なのが生活の向上なのか?
楽をするとろくなものにならない。昔から人や物に対して戒めてきた言葉です。確かに判っててはいても・・・という感じですが、車に関していえば、その通りではないのかなと。自己中心な考えをくすぐって発達した道具の気がします。それが我侭のような気がしました。

色々な要因が重なって廃線となる「日立電鉄」。寂しいですが、これも時代の流れでしょう。

最後にこんな写真でも入れて、覚えておこう。